内科といえば聴診や腹部触診は日常的に行われますが、消化器内科は腹痛や腹部の不調を訴えて来院されますので、腹部触診は、9割以上の割合で行います。
喉を診たり聴診したりするのと比べると、まずベッドに寝ていただかなくてはいけませんし、ズボンのベルトを緩めるなどして、おなかを出して頂かなくてはいけません。
そのため、少し手間がかかるので、最近は腹部触診をあまりやらない医師が増えていますが、診断のためにはとても大切です。
また、後日予約した上で行う検査にバリウムを飲んで食道や胃を映し出す検査上部消化管透視検査があります。また、直接胃の中の様子を見ることができる内視鏡(胃カメラ)や肛門から細い管を挿入して腸の様子を直接見ることができる大腸ファイバースコープもあります。
胃カメラは最近では口からではなく鼻から挿入することもできるようになったので、昔のように吐きそうになりながらといった苦痛はかなり緩和されています。
また、腹部超音波で肝臓やすい臓、脾臓、腎臓を見ることもできます。
しかし、これら消化器の検査は食事を抜いていただかなければいけません。
このように、消化器内科の診療内容は食事を抜いていただくことが多いことが特徴です。
空腹で気分が悪くなるなどがないか注意深く観察し、検査終了後は速やかに飲食できるように配慮する必要があります。